ラブライブ!サンシャイン!!がカレイドスターたる所以

以前のエントリーでサンシャインは実質カレイドスターという単語を常に発し続けている当ブログですが
naumota.hatenablog.comnaumota.hatenablog.com

ラブライブ!サンシャイン!!はカレイドスターと何故言い続けるのか、自分なりにまとめた記事を書いてみようと筆を取ってみました。

 

カレイドスターが持つテーマをサンシャインは擬(なぞ)えているのです。(個人的解釈)

 

技術偏重化への抗いと勝利目的を見出す展開

カレイドスターラブライブもパフォーマンスで勝つ、ということに疑問を持ち始める起承転結の承があります。

そう、Aqoursは技術偏重のラブライブに対して問題提起、ラブライブの否定を始めようとしています。これはヤバイ、もはやタイトルの否定です。

サンシャイン!!のラブライブに対する問題提起 – 恋になりたいAKRAPOVIC

ここまで明確な描写とは言い切れませんが、1期終盤でAqoursたちは予選通過しても学校説明会への希望者が増えず、単純に勝つことに意味を見いだすことに疑問を持ち始めます。

勝ちたいですか?との千歌からの問いかけに妹の鹿角理亞(かづのりあ)はバカじゃないのか、と返します。

サンシャイン!!のラブライブに対する問題提起 – 恋になりたいAKRAPOVIC

Aqoursの9人以外の登場人物、外的要因によってもたらされる9人の外の世界の価値観の提示。

なるべく9人の物語で完結しようとするラブライブにおいては非常に重要なシーンです。

(なお、このセイントスノーの妹・理亞の勝つことに拘る理由は2期8話における伏線でもありました)

さらには前回突破できなかった東海地区大会を勝ち抜け決勝に進出したものの、母校の統廃合を阻止することはできずラブライブに出る意味を見失ってしまう…

 

カレイドスターも相手を蹴落としてまで自分がステージに立つことに対して迷いが生じ、単純に技術で競い合うことに意味を見いだせなくなっていきます。

さらには自分が挑戦した技によって引き起こされた諍いにステージに立つ意味を見失ってしまう…

 

そこからなんやかんやあって(雑)ラブライブに出る理由、ステージに立つ意味を見つけるあたりがサンシャイン=カレイドスターだなぁと感じるところです。

 

特訓と、信じることによって完成した幻の大技

こちらは以前のエントリーで書きました。

naumota.hatenablog.com

無謀な特訓そのものへの挑戦、そして大技の完成に必要な最後の要はお互いを、そして自分を信じること。

まさにこれは”幻の大技”そのものでした。

 

一人だけにとどまらない、各々の世代交代と成長物語

↑このルビィちゃんめっちゃ美人じゃないですか?お父さんどんな人やろ???(お母さんはダイヤさんそっくりでした)

ラブライブ!はスクールアイドルの物語。

学校卒業とともに引退せねばなりません。

故に、残ったメンバーとの世代交代の描写は必要であると感じていました。

ですがμ’sは9人の物語として、3年の卒業とともにμ’sを終わりにする。

小泉花陽を次期部長、という話だけで終わります。

劇場版では次の世代のスクールアイドルへの橋渡しをμ’s全体で担っています。

メンバー個に対してのバトンタッチの描写は薄めでした。

 

カレイドスターではカレイドステージのトップにいたレイラ・ハミルトン苗木野そらにその座を譲る話や、苗木野そらのパートナーとして、かつてのそらのように成長し始めるロゼッタ・パッセルの話等、丁寧に描写しています。

※勿論その他のキャラの成長物語も。

この作品では世代交代はステージで競い合うことの意味をも説いた作品です。

カレイドスターを見たからこそ、世代交代の話をすることは大切だなと個人的に思っておりました。

 

ラブライブ!サンシャイン!!では2話分を使って黒澤ダイヤの妹、黒澤ルビィを中心に据えて卒業する姉たちに向けて、1年生に自分たちだけでもスクールアイドルをやっていける、自主的にそう示したいという話が描かれました。

ルビィは地区予選敗退してしまったセイントスノーの理亞と一緒に自分たちだけで姉に向けて曲を作るのです。

そして理亞は卒業する姉とともにセイントスノーを終わりにして、また別のスクールアイドルとして続けていくと姉に伝えます。

ルビィは、残りの6人はどういった選択をとるのか、それはこれからの話…

 

普遍的な青春物語だからこそ

実質カレイドスターだ!と言い続けている私ですが、ラブライブ!サンシャイン!!は普遍的な青春物語です。

本記事の題に反しますが、カレイドスターに限らず、色んな作品・経験が当てはまるような、当てはめられるような、そんな魅力があるのではないかと思います。

果たしてどんな結末を迎えるのか、楽しみです。

 

余談

ラブライブ!サンシャイン!!の酒井監督はカレイドスター作画監督をやってらっしゃったそうで、あの頃のスタッフはもう一度カレイドスターを作りたいという気持ちがあるそうなので、(絶滅危惧少女より)ちょっとカレイドスターのようなにおいを感じるのかなと思いました。

 

それとは別に、サンライズ作品だからなのか、ガンダム的なシーンがいくつかあったので小ネタ。

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↑浦の星はいい学校だぞー!と叫ぶ(ラブライブ!サンシャイン!!2期7話より)

↓地球はいいところだ みんな早く戻ってこーい!と叫ぶ(∀ガンダム1話より)

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↑富野監督おなじみのカットイン(MIRACLE WAVEより)

※この回の絵コンテは渡邉哲哉さんです。

機動戦士ガンダムより

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他にもいっぱいあるかも。

こういうの探すのも面白いですね。